ペィリー公園
Paley Park (1967)
by ズィオン&ブリーン(ランドスケープデザイン) (Zion and Breen)


こじんまりと落ち着いた都市の中の公園。成功したと言われる
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この公園は「大変成功した公園」だそうだ。こじんまりしている。 三方を生垣と滝に囲まれて落着くし、大きすぎてよそよそしいという事もない。 正面の滝が全体の場所(空間)の性格を決定づけている。 つまりここに来たら滝を見て「ああ公園に来たんだなぁ」と思えるような、 そういう親しみの湧くイメージをこの公園(この場所)は持っている。

それだけではない。この滝の音が街の喧騒をマスクして、ここを独立した別個の空間としている。 場所はMOMAと五番街のすぐ近くで、他にこういう休憩場所が無いからありがたい施設である。

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なぜこの公園が「成功した」とわざわざ言われるのか?。 それは成功しなかった先例があるからだ。 それは チェースマンハッタン銀行 のプラザのような場所だ。 モダニズムに乗って、建物の前の広場的スペース(プラザ)が沢山作られた。 レヴァーハウス (1952)、 国連本部ビル (1953)、 シーグラムビル (1958)、 チェースマンハッタン銀行 (1961)、そして マリン・ミッドランド銀行 (1967)。

確かにこういった場所は人々に視覚的開放感を与えたが、 しかしあまりにもオープン過ぎて、人が憩う場所としてはうまく機能しなかった。 実際行ってみても何かよそよそしい感じがある。 そういった事の反省もあって、 もっとこじんまりした囲われた場所に作られたのが、 例えばペィリー公園であった。 更に、屋根を持つ開放的空間としてのアトリウムが色々試みられた( フォード財団ビルワールド・ファイナンシャル・センターIBMビルAT&Tビル など)。

まぁ一応はそういう事なんだけど、でもやはり春先に滝を見るのは寒々しかった。 この私が行った時も寒くて、警官が一人休んでいるだけだった。 演出装置としての滝は、はっきり言って夏場向きだ。






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[参考]
  • 「ニューヨーク摩天楼都市の建築を巡る」小林克弘著、丸善


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